・・・ドンファン?禅骨です。
そんな訳で、今回ご紹介するのは『浜岡原子力館』です。
未曽有の大惨事となった「3・11」、諸悪の根源として槍玉に挙げられたのが原子力発電でしたね。
しかしもともとの原因は自然災害ですので、やり場のない怒りのスケープゴートにされた感もあります。
そんな非常に闇の深そうな施設ですが、実情は一体どんなものなのか見ていきましょう。
Contents
色々な発電方法を知る「新エネルギーホール」
施設の敷地内に入ると、最初にあるのがこちらの「新エネルギーホール」です。
こちらでは「火力・水力・原子力」など、既存の発電方法以外のエコな発電方法を紹介しています。
特に御前崎市で有名なのが風力発電で、今では至る所に風力発電の風車が設置されていますよね。
あの巨大な風車がどのように発電しているのか、分かりやすく模型で説明をしてくれます。
また発電機が設置されている場所のジオラマや、ボタンを押すと連動して動き出すギミックなど、非常に凝った作りになっています。
そして階段を上がると、そこはちょっとしたゲームセンターのようになっています。
といっても中部電力の施設ですので、電力や発電にまつわるクイズだったり発電を疑似体験するゲームになります。
あくまでも学習目的のゲームなので、面白さで言うと「ですよ。」レベルですよ。
なので大人的にはクソゲーかもしれませんが、小さなお子さんには楽しめると思います。
静岡西部の歴史を知る「郷土展示ホール」
「新エネルギーホール」を出て、メインの原子力館へ向かう途中にあるのが「郷土展示ホール」です。
こちらは原子力とは全く関係なく、地元の歴史的資料が展示されているスペースになります。
地域貢献に寄与することで、当該施設に対する風当たりを軽減しようとする思惑が見え隠れしますね。
ただこのホールの正面に喫煙所があるのですが、ちょうど休憩時間だったのか100人くらいの職員さんが一斉に集まり煙草を吸い始めましてね。
色々と台無しだな、と思いながら郷土展示ホールを後にしました。
原子力の仕組みや取り組みを知る「浜岡原子力館」
長いイントロを経て、メインの「原子力館」に到着しました。
散々バッシングされてきた原子力ですので、ネガティブなイメージがどうしても付きまといます。
それを払拭すべく、ロビーには蜷川実花的なポップなレゴがあります。
・・・原子力発電所でこれは何となく逆効果な気がするんですけどね。
そんな遺伝子が破壊された的な動物をスルーして先に進むと、ウゴウゴルーガっぽい顔がモニターになったキャラクターがいました。
この子は浜岡原子力館のマスコットキャラ「ユウユウ」君です。
ユウユウくんの顔面はタッチパネルになっていて、原子力に関する二択のクイズを出してきます。
そのクイズの内容よりも、なぜ「原子力」と関係のない「ユウユウ」という名前なのかが気になって仕方がありませんでした。
後ほどググったら、ウランの元素記号が「U」なので「ユウユウ」らしいです。
インテリジェンスの無駄遣いですね。
他にもクロマキーを使った合成映像で自分の姿がモニターに映し出されたり
ネプリーグ的に大人数でクイズに挑戦したり
実物大の原子炉を再現し、発電の仕組みを説明してくれたりします。
また防護壁の厚みや鉄筋の太さなども実物大で展示されており、安全性にめちゃくちゃ気を使ってます感がありますね。
そして一番の目玉は「展望台」です。
展望台からは原子力発電所の施設全体を見渡すことが出来ます。
残念ながらセキュリティーの関係で展望台からの写真撮影は禁止されており、警備員が常駐して見張っています。
総評
今回は紹介できなかったのですが、他にもドーム型映画館やVR展示など多くのアトラクションがあり、そのどれもがかなり豪華で立派なものでした。
それらがすべて無料で提供されるなんて凄いなと思う反面、それだけ電力会社は潤っているんだなと痛感しましたね。
こんな「too much」な施設は、公共事業でしたら間違いなく反対されますからね。
そして原発の賛否はあるとは思うのですが、どちらにしろ「浜岡原子力館」には一度訪れてみて欲しいですね。
原子力発電所だからといって頭ごなしに原子力を推すこともなく、むしろ受け手に色々な選択肢を提示・提案してくれますよ。