ムロツヨシと佐藤二朗のくだりが要らないって町内で話題になってました、禅骨です。
そんな訳で引き続きグアム情報ですが、今回は南国の陽気な部分ではなくて少し考えさせられるスポットをご紹介していきたいと思います。
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ゲイン~GAIN~(Guam Animals In Need)
こちらはグアム北東部のローカルな幹線道路沿いにある動物保護施設です。
グアムの中心部はそうでもないのですが、実は郊外へ行くと野良犬に遭遇することが結構多いんですね。
そんな野生化した犬猫や、自然に繁殖した子犬や子猫等がこちらで保護されています。
ちなみにグアムは農林水産省が認可する犬猫の輸入指定地域国なので、野良犬とはいえ狂犬病などの疫病の心配はほぼありませんのでご安心を。
またペットでも諸事情で飼えなくなったり、子供が産まれたけど多頭飼いは無理といった理由でもこちらで引き取って保護してくれます。
要は保健所のようなものかと思いがちですが、実はこちらは公的施設ではなくボランティアで成り立っている民間施設で、運営・飼育費用はドネーション(寄付)によって賄われています。
なので施設の外観も非常にポップで明るく、スタッフの方たちもお役所感はなく非常に親切に説明をしてくれます。
入場時に受付で署名をして施設内の説明を受けると、動物に触れる際に使う消毒液を貸してくれます。
中には犬用の檻が2~30個あり、小型犬から大型犬用と住み分けされています。
小型犬は1つの檻の中に複数で飼育されており、皆非常に懐っこくて人間が近づくと駆け寄って来ます。
大型犬は1頭につき1つの檻が与えられ、こちらは個体によっては怯えて吠える犬もいましたが、やはり大半は嬉しそうに尻尾を振って近づいてきました。
そして別棟の建物内には猫用のケージが10個ほどあり、やはり猫は犬に比べて危険性は少ないからか保護されている数は少なかったですね。
犬も猫も本当に皆人懐っこくて可愛らしくて、ここが日本だったら間違いなく連れて帰っていましたね。
ただ先述の通り「GAIN」はあくまでも非営利のボランティア施設ですので、寄付が途絶えた時点でここにいる子たちは殺処分されてしまいます。
税金などが投入されない民間施設ゆえにそのジャッジは非常にシビアで、寄付の方法も単発のものから毎月定額だったり、またピンポイントでどの子に何か月分の費用をといったスポンサー形式の寄付もあります。
その事を踏まえて、どの子も懐っこく人間に近寄ってきた理由を考えると・・・何とも居たたまれない気持ちになりましたね。
捨てられたり処分されたりする動物がいなくなる事がベストですが、現実的には難しい問題です。
せめて救われる命が少しでも増える事を祈り、こういった施設に感謝し協力できればなと思います。
英語になりますがホームページもあり、そこから寄付することもできますので共感された方はぜひ見てみてください。
太平洋戦争博物館(Pacific war museum)
こちらはその名の通り、太平洋戦争(第二次世界大戦)時に使われた兵器・武器や当時の写真などを数多く展示・収容した博物館になります。
毎週水曜日に賑わう「チャモロビレッジ」から1キロほどの距離にあるのですが、こじんまりとした外観と大通りから外れた場所にあるためか観光客の姿はあまりありません。
そもそもオーナーの趣味でやっている博物館のようで、館内に入ってもスタッフは特におらず、呼びかけないと誰も来てくれません。
スタッフが来たら訪問リストに記名し1人3ドルを払い、一通り館内の説明を受けると「have fun!」といって去っていきました。
そんなゆる~いB級感が漂う博物館ですが展示物はとてもしっかりしており、豪華でボリュームもあり日本でもそうそう見られないレベルです。
まず入って正面が乗り物コーナーで、当時の戦車・トラック・バイクなど非常に貴重で珍しいものが普通に置いてあります。
屋根があるだけのほぼ野外のようなスペースに特に柵もなく監視もなく置いてあるので、触れるどころか乗って帰ってもバレないかもしれません。
しかしそんな日用品的な扱いが相まって、仰々しく展示されているものよりも実際に使われた兵器というリアルを感じられますね。
やはり日本人としては胸がキュッと締め付けられるのですが、その傍らで昼寝をしている野良犬の姿に現在の平和なグアムを感じ空気が一気に緩みます。
あまりの微笑ましさに撫でようとしたら鬼のように吠えられましたけどね。
そして屋根の無い屋外スペースには、巨大な砲台をはじめ
土に埋まったミサイルや
戦闘機の残骸など。
これらも普通なら老朽化を防ぐために雨風をしのぐ屋内で大事に保管されてしかるべき貴重なものですが、無造作に置かれています
しかしそんな日用品的な扱いが相まって、仰々しく展示されているものよりも実際に使われた兵器というリアルを感じられますね。
やはり日本人としては胸がキュッと締め付けられるのですが、砲台に溜まった雨水を飲む野良犬の姿に現在の平和なグアムを感じ空気が一気に緩みます。
あまりの微笑ましさに撫でようとしたら全力で逃げられましたけどね。
これらの乗り物、大型兵器コーナー以外にも、館内の一方に日本側、もう一方にアメリカ側の記録写真や装備品が展示されています。
日本側
やはり「横井庄一」さんはこちらでも有名らしく、氏の貴重な写真やエピソードなどが数多く掲示されています。
ちなみにグアム南部にある「タロフォフォの滝(Talofofo Fall)」というパーク内に「横井ケーブ(YOKOI CAVE)」という、当時の横井氏が28年間潜んでいた洞くつのレプリカがありますので興味のある方は行ってみてください。
アメリカ側
日本で戦争史を学んでも敗戦国のためどうしても自国の悲惨なエピソードが主になり、アメリカ側の負のエピソードを知る機会って意外と無いんですよね。
当然アメリカ側にも犠牲者やその家族がいて、そこで生まれた感情は日本もアメリカも同じなんだと気付かされます。
日本領からアメリカ準州へと変遷をたどったグアムだからこそ見られる中立な目線の博物館として、日本人にこそ是非訪れていただきたい場所です。
南太平洋戦没者慰霊公苑(グアム平和慰霊記念公園)
続けて戦争関連になりますが、先述の「GAIN」に程近い場所にあるのがこちらの南太平洋戦没者慰霊公苑です。
こちらは太平洋戦争で亡くなられた戦没者の慰霊として作られた公苑で、画像にある巨大な塔は「合掌」をモチーフとして「慰霊」「平和」を意味しています。
その周囲にも各部隊ごとの慰霊碑や石碑が数多く並んでいます。
そして公苑内には「我無山平和寺」といった諸宗教合同の寺院があり、こちらで戦没者に対して祈りを捧げる事が出来るようになっています。